3か月の本社新卒教育の内容を一部ご紹介します

ヒラテ技研の教育制度の1つである新卒研修
今年は全部で5か月間のプログラムが組まれています。
最初の3か月間は名古屋本社での集合研修、そして残りの2か月間は仮配属先でのOJT研修が行われます。

4~6月の本社研修では、様々な研修プログラムを通じて、
社会人としての基礎力の構築と専門知識の習得を行っていきます。

研修の内容は多岐にわたっており、
下記のようなプログラムが組まれております。(一部抜粋)

◆マナー研修
◆英語基礎教育・英会話
◆AI基礎教育
◆数学基礎
◆社外見学

◆ディジタル基礎研修

この中でも、総合設計会社としての特徴が最も表れている研修の1つが「BIM研修」です。
BIM(Building Information Modeling)という最新の建築手法を通して、
ものづくりのDX化に関する知見を得ることが目的です。

建築学科出身ではない新卒のメンバーも、専門外のツールを通して業界全体のDX化を体感できるプログラムです。

講師を担当したのは第1建築設計室、第2建築設計室、プラント設計室、第2システム開発室の社員。
全6日間の本プログラムでは、建築・プラント・システム、3つの視点からBIMの世界を見て、
実際にモデリングやVR体験をします。

 


 

  1. BIMとは?

    BIMを通して建設DX(BIM、建設ロボット、デジタルツインなど)の世界の知見を得ていきます。
    簡単なBIMモデルの作成、自動作図などを通して建設DXでのシステムの役割を認識できる内容となっています。

    第1建築設計室が講師を担当しました。

  2. 構造BIM教育

    BIMのRevitというツールを体験しながら、建築構造BIMに触れていきます。
    Revitの操作性や直感性を感じてもらい、2DCADとの違いや利点・欠点を感じられる内容です。

    第2建築設計室が講師を担当しました。

  3. ファミリ作成

    「ファミリ」とは壁や柱といった建築で用いられる部材(パーツ)のこと。

    Revitでは予め材質や質量、大きさといった情報が入ったファミリを組み合わせて
    設計していきます。
    こうしたRevitでの設計に関する基礎知識の理解と実際にファミリを作成してみるプログラムとなっています。
    また、各自で作ったファミリをグループごとに発表する時間も設けたことで、
    様々なアイデアが出てきました。

    講師はプラント設計室が担当しました。

  4. Revitでの意匠設計 モデリング体験

    意匠設計とは何を行うのか分かりやすく解説しました。
    新入社員はRevitでモデリング、作図された図面について学んでいきます。

    ▼写真:モデリングした建物に潜入!?
    VRカメラを使って体験している様子です。
    Revitで作成された建物内へ実際に訪問しているかのような、
    リアルな仮想空間を作成して360°見渡すことが出来ます。

    また、BIMの特徴である干渉チェックを体験するため、3Dモデルを活用した物探しゲームを行いました。
    自ら手を動かしてみるこのプログラムがとても好評でした。

  5. 建設DXにおけるシステムの役割

    最終日は過去の開発事例や今後の展開計画に触れながら、
    システム開発の視点から見た建築DXについて理解を深めていきます。

    さらにディベートも行い、「AIのある未来」と「AIと人間の役割分担」について各々の認識を発表し、
    意見を交わしました。
    仲間と意見を交換し、思いもよらないアイデアが生まれ、様々な価値観を共有することが出来ました。

過去にBIMツールに関してシステム開発チームが関わった事例はこのようなものがあります。

・胴縁配置による業務効率化
・複雑な地形に対応した自動植栽機能
・AIを活用したドキュメント管理機能 ~ファイルの自動仕分け~
・WEBシステム上で図面チェックの実施、押印やファイル変換等の自動化  …等々。

建築×システムといった部門を超えた技術開発ができるのがヒラテ技研の強みです!

研修を通して自分の専門分野のスキルだけでなく、
それを他分野とコラボレーションさせていくことでイノベーションを起こす大切さを伝えてきました。


講師を務めた社員からのコメントがこちらです。

「建築系ではないメンバーにとってはつまらないのでは、
と当初は心配の声がありましたが、面白いと感じていただけたようで安心しました。」

「複雑なところや難しい専門用語がいくつかありましたが、
建築専門の人がその他の人に教えるなど、
新卒のメンバーがお互いに助け合っている様子を見て安心しました。専門分野が建築ではない新入社員の為にも、
今後はより身近で完成形がイメージし易いモデルの作成を課題とし
プログラムを構築出来れば良いなと思いました。」
ハンズオン形式の研修で、実際に手を動かしながら自分でモデリングしてもらう
ことで、BIMモデリングの面白さを感じてもらえたと思います。
操作に行き詰った時は、個別対応で同じ画面を見ながら操作のフォローを行いました。
コーチングスキルの向上の面では、私もスキルアップできた良い機会でした。」

新入社員からの感想はこちらです。

◆6日間全体通して

「図面を作成したものがすぐに3Dモデルとして確認できたため、楽しくBIMを体験する事が出来ました。」

◆BIM・Revitに関して

Revitは直感的に操作を行えることが利点であると感じました。
2DCADや手書きの図面では、
『どの方向から見た図を作成すべきか』
『どの太さの線を用いるか』
など作図を始める前に考慮すべき点が沢山あります。
Revitを用いると、それらを考慮することなく設計を進められるため、
作業時間が大幅に短縮すると思いました。

一方で、Revitには柱や梁の一般的な形状は用意されていますが、
独創的なデザインには向いていないことも欠点の1つだと思います。」

データが一つにまとまっていることが、Revitの一番の利点だと感じました。
しかし、図面を書く作業時間は経験値によって個人差が大きくなるということが分かりました。」

建築DXについて、Revitの利点や欠点について、理解することが出来たようですね!

◆ディベートに関して

「ディベートを通して、同じ研修や講義を受けていたとしても、
考え方は人それぞれ違うのだなと感じました。次に何かのディベートをする際は、
その人の根底にある考え方や価値観も考慮する必要があるなと思いました。」

6日間の中で得た知識や考え方をぜひ配属先でも活かしてほしいですね!


「教育のヒラテ」は新入社員教育としたさまざま教育制度を整えることで
社員の技術力アップに力を入れています。
総合設計の強みを生かした、幅広く・レベルの高い教育内容が魅力です!

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