2023年10月6日~10月8日 国際緊急援助隊の技術訓練に参加しました

国際緊急援助隊(JDR)の訓練の一環として、国際協力機構(JICA)の主催により救助チームの技術訓練に弊社建設設計部部長・竹原が構造評価専門家(SE: Structural Engineer)として参加しました。

訓練の目的は、災害派遣時の救助手技等の実技および流れを確認することです。

今回の訓練には、警察・消防・海保、JICA登録者(医療、SE)、JICA、総勢約75名が参加しました。
JDR救助チームは、災害派遣時に緊急に集められた様々な分野の専門家の集団です。
今回のような技術訓練では混成部隊でのチームビルディングおよび各隊員の能力に応じた役割分担・連携の確認を行います。

▼写真:訓練前に隊員が円陣を組む様子。左下、緑色のベストを着た隊員が弊社・竹原。


模擬訓練の内容

◆連携訓練

災害時には、先述のとおり様々な専門を有したメンバーがチームを構成し、救助にあたります。
その中で構造評価専門家(SE)は崩壊した建物への進入安全性評価を行います。

▼写真:様々な役割を持った専門家たちが結集してチームを構成しています。
各隊員の連携が非常に重要になるため、実際の救助現場を想定した訓練を行います。
実際の現場を再現した訓練場は、リアリティがあり隊員の連携を確かめるために大変有用です。

▼写真:訓練場の様子
SEは救助が構造上安全に行えるかを確認しています。

▼写真:進入口確保を想定してコンクリートブロックを破壊する様子

\竹原からのコメント/

連携訓練では、コミュニケーションの大切さを改めて感じています。
災害現場では、一瞬の判断ミスが人命にかかわることになり、専門家としての意見をしっかり伝えることが、災害現場での危険回避に繋がることを目の当たりにしました。
「日頃の『チームビルディング』が重要です。」と隊員皆さん仰っていました。
とにかくコミュニケーションです。
そう言えば自分も会社の中で何回も言っている気がします。

 

◆救助犬の活躍

実際の災害を想定した訓練のため、救助犬(シェパード)とハンドラー(調教師さん)も参加しています。

救助犬の嗅覚は、なんと人間の5000倍~1億倍あり、
聴覚は人間が20,000Hzまでに対して、救助犬は38,000Hzまで聞こえるそうです。

さらにはワンちゃんには、災害時などで人を癒す効果もあるそうです。

 

◆昼食も災害時をシミュレーションします

災害シミュレーションを徹底する目的で昼食では災害非常食が配られます。
災害時でも簡単に調理ができ、素早く配給できるよう工夫されたメニューです。
温かく且つ美味しい食事は救助隊員の活動のエネルギーになります。

\竹原からのコメント/

温めるだけで食べられる食事ですが結構美味しかったです。
とにかく体を動かすのでお腹がすいて、完食しました。

▼災害時食 配給の様子


訓練に参加した竹原からのコメントがこちらです。

今回の訓練は、複数日に渡っていたので、日頃運動しない私にとっては
体力面でとてもハードでした。
また、連携訓練での緊張感で精神的にも大変消耗しました。
やることが多くてアタフタで、伝えたいことが伝えきれず、緊張MAXでした。
隊員の皆さんは、30歳前後ですが非常に積極的で元気がよく力強いです。
私がこのような機会に参加させて頂けることに関係者の皆さんや会社に感謝しています。
この歳でこのような場に身を置けることのありがたさも感じています。
訓練で学んだ「チームビルディング」「コミュニケーション」は仕事にも十分通じることなので、仕事の上でも実践していきます。


今回の訓練の様子は、JDR 公式ページやX(旧:ツイッター)にも掲載しております。
災害派遣に向けた訓練は続くため、今後も積極的に参加していきます。

※掲載されている写真の所有権は、国際協力機構(JICA)に帰属しており転載・転用が禁じられています。