2024年3月12日~3月14日 国際緊急援助隊救助チームの総合訓練に参加しました

弊社 建設設計部部長 竹原が構造評価専門家(SE: Structural Engineer)として、兵庫県で開催された国際緊急援助隊(JDR)救助チームの実践的な総合訓練に参加しました。

国際緊急援助隊(JDR: Japan Disaster Relief Team)は消防庁、警察庁、海上保安庁の特別高度救助隊と医療班と構造評価専門家(SE)の連携で構成され、国際緊急援助隊の救助チームは、海外の大規模な自然災害で現地に派遣され、捜索や人命救助にあたります。

その中でも、構造評価専門家(SE)は、国際協力機構(JICA)に属し、JICAからの要請で日本建築構造技術者協会(JSCA)から参画しています。

今年の救助チームは、災害派遣における豊富な経験や高度な技術を持った警察官や消防隊員、海上保安庁の特別高度救助隊や医師、構造評価専門家(SE)を含めた76人+救助犬4頭から編成されています。

今回実施された訓練は、3月11日に海外で地震が発生し、被災国政府から日本に支援要請があったという災害派遣を想定し、48時間連続のシミュレーション訓練として実施されました。

総合訓練では、構造評価専門家(SE)は、救助隊員が地震により倒壊・倒壊危険が発生した建物に接近し、進入して安全に救助活動を実施するにあたり、倒壊建物が余震、または自重等で更なる倒壊を起こすような二次災害を防止するために、建物の外部、内部及び窓やドア等の開口部に支柱等を施して安定させる技術であるショアリング等の手技・手法などををアドバイスするという役割を担います。

総合訓練の様子

被災国の空港に到着したという想定で、空港の中で調整している隊員たち。
隊員たちが救助に向かう様子。
黄色いレインコートは、雨風が入ってこないので、あるのとないのとでは大きな違いがあるそう。
隊員たちがコンクリート版を壊して中に侵入していく様子。
構造評価専門家(SE)は、どの位置に穴をあけ、ロープの支点をどこにするかなど、隊員の安全を守る最善の手法をアドバイスします。

ショアリングの手技。
コンクリート版を三角形に切り取って、穴をあけて、隊員が被災者を救助するために、中に入る。
朝食の様子。
非常食のような水を入れると化学反応で温かくなるようなごはんと、みそ汁とスープなどがある。
12時間の訓練中の食事は、飛行機の機内食のようなアルミに入ったカレーや牛丼が多いとのこと。
訓練から帰ってきた隊員たち。
今回の総合訓練は、実際の災害派遣を想定した48時間連続の訓練で、特に1日目は冷たい雨が降りしきる中での訓練であったこともあり、かなり過酷な状況だったようです。
現場の隊員たちは、BoO(Base of Operation)でテントに寝泊まりしながら、実践さながらの訓練を行いました。

▼YouTubeで国際緊急援助隊の訓練の様子を見ることができます
https://www.youtube.com/watch?v=bgtW-774bv0
 
 
一級建築士事務所を有する弊社では、建築物の安全性の確保に対して強い使命感を持って日々設計を行っており、自然災害時の支援に対しても高い意識を持っております。
特に、構造設計においては、災害から学ぶという部分が非常に重要になってきますので、今回の国際緊急援助隊の総合訓練への参加は非常に良い経験となりました。

ヒラテ技研の建設設計部は、意匠はもちろんのこと、構造設計においてもかなり豊富な知見があります。
日本の地震に強い建物づくりは、是非ヒラテ技研にご用命ください。

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